コラム

特有の気味悪さを感じさせない商品作り

基本的にものづくりコラムは
過去から商品の誕生した順に案内してきていますが
本日は
イレギュラーにてタイムリーな
"巳年の干支硝子"について御紹介します

私たちの干支硝子作りは
「いつからはじまります」と明確には言えなくて
大切なことは
例年5月末から6月初旬に大手和雑貨さんの展示会があり
そこに間に合わす必要があります

「間に合わす」ということは
干支自身のデザインはもちろんのこと
それにまつわる謂れやセットする付属品
上代・梱包・破損テストに至るまで
納品可能な段階にまで落とし込みます

そう考えると時間はありそうでなく
例えば今年の蛇であるならば
前回の"辰"を商品決定し
撮影が終わりカタログが完成した後には
なんとなくではありますが
蛇の企画をスタートさせていると言えます

我々同業者が集まると
「どの干支が一番売れるか?」とか
「来年の蛇は売れる干支なのか?」などの話をよくしますが
長年やってきて
"干支と作る素材(硝子や陶器や和紙やちりめん等)の相性"によって
売れる売れないが出てくるのではないかと考えています

従って硝子で作る場合なら
辰や酉や亥のような
硝子ならではの曲線が活かせる干支なら見栄えがしますし
丑や未のような
モコモコしている干支は表現しにくくなります
そのあたりを昨年はこのように書いています

さて来年の干支である蛇
特に白蛇は弁財天の使いとして富や財をもたらすと謂われますが
爬虫類としての"THE 蛇"を
「好きで好きでたまらない」という方は少ないのではないでしょうか

先日の東京展示会でも
「そこまで言わなくても」と言いたくなるほど
蛇に嫌悪感を持っているお客様がおられました

さらに製作の上では蛇の身体の横幅が狭いため
プリーズの得意としている金箔を入れている部分が
他の干支と比較して目立ちにくいという難点があります

それらを踏まえて

  1. リアル過ぎる蛇を作らないこと
  2. 白蛇を上手にアレンジすること
  3. 金箔を入れる部分を蛇以外にも工夫すること

などを注意しつつ企画を重ねました

試行錯誤を繰り返し
何とか先で言ったところの
「納品可能な段階にまで落とし込む」ことができました
もうちょっとお話したいのですが
長くなりましたので個々の商品特徴については
次回以降の"商品紹介"でご案内させて頂きます

最後に 巳年の干支ページへジャンプしてみて下さい

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